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ビクトリアンキャット的アンティーク事典
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 ティーナイフ
 ティープレート
 トーストラック
 トリオ









アールデコ 
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アールヌーボーに続き1910〜1930年代頃に流行したスタイルで、名前の由来は1925年に開催されたパリ万国装飾博美術覧会(Exposition Internationale des Arts Decoratifs et Industriels modernes)。
アールデコスタイルには何学模様や直線的なデザインなど等・・ひと目でそれとわかるものも多い反面、絶対的なスタイルを持たないともいわれています。

また様々な分野に工業化の波が押し寄せ商品が安く作れるようになった時期でもあり、その為前時代の高級家具を模したリプロダクションが数多く作られました。
1900年以前に作られた(・・と謳っている)高級アンティーク家具を購入する際に注意が必要です。



アールヌーボー V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

アールヌーボーはウィリアム・モリスが1861年に創始したイギリスの「アーツ&クラフト運動」に起源し、フランス語で「新しい芸術」を意味します。
この運動は大量生産に反発したモリスらがより装飾的なスタイルを求めようとしたもので、19世紀末から20世紀初頭(1880〜1910年頃)にかけてヨーロッパを席巻したアールヌーボー様式の基礎となりました。

アールヌーボーは浮世絵などの日本文化の影響を色濃く受けており、実際当時のヨーロッパでは日本趣味が大変流行していました。
植物や昆虫、女性などをモチーフにした曲線的な表現が特徴。



アフタヌーンティー V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

日本でも大人気のイギリスのアフタヌーンティーは、ビクトリア時代初期(1840年頃)に第7代ベッドフォード公爵フランシス・ラッセルの夫人、アンナ・マリアによって始められたとされています。

当時の貴族や王族たちはの夜はオペラ鑑賞や社交に忙しく夕食が夜9時以降になることも珍しくなかったので、午後4時頃にスコーンやケーキ・サンドイッチなどの軽食を紅茶と一緒に食べるこの理に適った習慣は、瞬く間に貴族や王族たちの間に広まりました。



アンティーク V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

厳密には製造後100年を越えたものをアンティークと呼びますが、日本では1930〜40年くらいものもアンティークと呼ぶ事が多いようです。



イングリッシュ・ブレックファースト V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ベーコンエッッグにソーセージ・焼きトマト・マッシュルーム・ベークドビーンズにカリカリに焼いた薄切りトースト・・のいわゆる(フル)イングリッシュブレックファーストの起源は ビクトリア時代に遡ります。

ビクトリア時代初期にはまだ高級品だったベーコンですが、裕福層の朝食には卵やソーセージ等と一緒に(ベーコンも)頻繁に登場していました。
ただし卵は目玉焼き(ベーコンエッグ)ではなく当時健康に良いと信じられていたゆで卵にして食べられることが多かったようです。

ビクトリア時代中期に輸入ベーコンの値段が下落したことで、ベーコンエッグにトースト・・のいわゆるイングリッシュ・ブレックファーストのスタイルが貧困層も含め一般に広く定着し、その後もこの伝統的なイギリスの朝食は脈々と受け継がれていきました。

もっとも残念なことに最近では伝統的なイングリッシュ・ブレックファーストが家庭の食卓に上る機会は激減し(重すぎるという理由)、特に若い世代にとってイングリッシュ・ブレックファーストは旅行先のB&Bやホテル、パブなどで食べるもののようです。



ウィローパターン V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ウィローパターンの図柄は悲恋の伝説を元にしたもので、現世で結ばれなかった2人が鳥に姿を変え永遠にキスを交わしあう様子を描いています。
あまり知られていませんが、実はこのロマンティックな伝説はイギリスで創作されたもので、中国由来のものではないのだとか・・。

ウィローパターンは中国の図柄をまねて1779年にイギリスのThomas Turne (Shropshire)が作り出したもので、その後有名無名を問わず様々な窯元で製造されました。
そして18世紀後半には完全にパターン化し、窯元が違っても見分けが付かないほど似たデザインのものが作られるようになりました。



ウェッジウッド V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

イギリスの陶磁器メーカー。
1759年、ジョサイア・ウェッジウッドによって設立されました。



英国王室御用達 V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

"BY APPOINTMENT TO H. M. THE QUEEN"が英国王室御用達の意。
英国王室御用達ブランド(メーカー)はこの名誉ある一文を使用することが許され、そして大抵その一文は会社のロゴマークと一緒に(時にはまるでロゴの一部のように!)誇らしげ掲げられます。

※"H.M".は"HER MAJESTY"の略。もし王様だったら"H.M".で"HIS MAJESTY (THE KING)。"



エッグスタンド(エッグカップ) V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

(今もそうですが・・)ビクトリア時代も卵焼きやゆで卵は朝食に一番向いている料理だと考えられていました。

当時の上流階級の人たちにはゆで卵が特に好まれ、専用の食器(持ち手付きのトレーに4〜6人分のエッグカップとスプーンがセットされたもので、素材はシルバーもしくはシルバープレート)でサーブされました。

現代でもイギリスでは朝食にゆで卵を食べる事は多く、エッグカップはコレクターの多いアイテムです。



カップ&ソーサー V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

日本では紅茶用のものをティーカップ、コーヒー用のものをコーヒーカップと呼ぶのが一般的ですが、イギリスでは受け皿の付いたカップは全てカップ&ソーサーと呼ばれます。

コーヒー用の小さなものはコーヒーカップ&ソーサーと呼ぶことも・・。
アンティークのコーヒーカップ&ソーサーは、まるでおままごとのそれのように非常に小さいのが普通です。
(100年前にアメリカンスタイルのコーヒーは存在しなかったので・・)



カトラリー V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ナイフやフォーク・スプーン等の総称で、カトラリーという語は主にイギリスで使われているようです。

あまり知られていませんが、純銀製のカトラリーセットとして販売されている場合でもナイフの刃(特に肉用)はシルバープレートが使用されていることが多いので、全て純銀(スターリングシルバー)で出来たカトラリーをお探しの方は購入前にお店の方に確認された方が良いと思います。
(銀は柔らかいので繊細な細工をしやすい反面、硬いものを切る等には向いていない為)

また現在では作ることが難しいマザーオブパール・ハンドルのカトラリーやアイボリー(象牙)・ハンドルのカトラリーもアンティークなら探すことが可能です(高価ですが・・)。



キャンドルスタンド V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

イギリスでは1960年代に入るまで一般家庭の2階には電気が通っておらず、寝室が2階にあるイギリスの家では持ち手付きのキャンドルスタンドは必需品でした。

キャンドルスタンドはホーローや真鍮、銀(シルバー)・シルバープレートなど様々な素材で作られたものがあります。



クレスト・ウェア(Crest Ware) V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

1840年以降の鉄道の普及で上流階級だけでなく労働者階級の人々もホリデーに出かけるようになり、ホリデー先で人々はこぞって旅の記念となるような土産物を買い求め、特にクレスト・ウェアと呼ばれる町の紋章入りの小さな記念品は人気でした。

クレスト・ウェアは小さなコーヒーカップやバターケース、花瓶など様々な形のものがあり、イギリスでは多くのコレクターのいる人気のアンティークです。



ケーキスタンド V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

一般にホールケーキが乗るくらいの大きさのケーキ皿に高さ10〜15cmの脚がついているものを指している場合が多いようです。
(アフタヌーンティーで使われるような2段もしくは3段のケーキスタンドは 「2 (3) TIER CAKE STAND」と呼ぶ)

高さがあるのでフォーカスポイントになり、オーナメントとしても優秀。

似た形のものにフルーツスタンドがあります。
ケーキスタンドの皿面は平らなのに対し、フルーツスタンドは皿面がスープ皿のように湾曲しています。



ケーキバスケット V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

小さく焼いたフルーツケーキやスコーン等の焼き菓子を盛る持ち手の付いた器。
アフタヌーンティーやクリスマスパーティーで使うとテーブルがぐっと華やかに・・。。

素材はシルバーシルバープレートが一般的。



シフタースプーン V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

テーブルでケーキや果物に仕上げの砂糖を振る為のスプーンです。
砂糖をすくって振る何気ないしぐさをとても優雅に見せてくれるので、ひとつ持っていると便利。
凝ったデザインのものも多いのでコレクションしても・・。



シルバープレート V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

銀メッキのこと。
イギリスのシルバープレートを意味するマークに「E.P.N.S.」という刻印がありますが、これは「Electroplated Nickel Silver」の略でニッケルシルバー(ニッケルと亜鉛と銅の合金)に銀をメッキしたものを指します。
(「E.P.N.S」と一緒に製造会社のイニシャルもしくはトレードネームが刻印されていることもあります)
土台となる金属はニッケルシルバーの他に「スチール」や「銅」など。
「E.P.N.S」の刻印は1846年から使用されています。

「E.P.N.S」が誕生したのと同じ時期にスチールに銀をメッキしたものも作られ始め、こちらには「Electroplated Britannia Metal」を略した「E.P.B.M.」というマークが刻印されています。
E.P.B.M.」は「E.P.N.S」に比べて傷が付きやすく、磨いてもあまり綺麗になりません。

「E.P.N.S.」以前にはニッケルより高価な銅に銀をメッキした「シェフィールド・プレート」というものが作られており、イギリスでは高値で取引されています。
特別な刻印はありません。1760年〜。



シュガートング V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

その名の通り、シュガートングはシュガーボウルから砂糖を取る為の道具です。
砂糖が高級品だった時代は(高級品の)砂糖をふんだんに勧める事が最高のおもてなしとされた為、シュガートングもシュガーボウルも大きいものほど時代が古いです。
(1874年の砂糖税が廃止後は安価で砂糖を手に入れられるようになりました)

ところでビクトリア時代中期まで砂糖は大きな塊で売られており、紅茶用にはシュガートングで挟みやすいサイズ、シフタースプーン用(果物やパイに振りかける)には細かくサラサラに・・など、主婦は使用目的に応じて砂糖の塊を砂糖鋏で砕き、必要とあらば特別な道具※を使って更に細かく砕いて使用しました。(角砂糖の登場はビクトリア時代後期)

※サラサラのお砂糖を作る為にはシュガーキャスターという道具が使われ、その名残で現代でもサラサラの砂糖(日本の普通の砂糖)のことをイギリスではキャスターシュガーと呼びます。
ちなみにイギリス人にとっての普通の砂糖(料理などに使う)は日本のグラニュー糖に当たります。



スターリングシルバーとホールマーク制度 V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

イギリスでは独自の基準により純度92.5%の銀をスターリングシルバーと呼び、これが事実上の純銀となります。
スターリングシルバーの基準が決められたのは13世紀で、刻印によりスターリングシルバーを表わす"ホールマーク制度"が確立したのは16世紀中頃。

ホールマークにはイギリスのスターリングシルバーであることを表わす"歩くライオン(横から見たライオンで顔は正面を見ており右前足を上げている)"とその銀製品を検査した地域を表わすマークが刻印されています。
(例えば有名な銀器の産地であるSheffield(シェフィールド)で検査を受けた銀製品には、王冠のマークが刻印されています)

製造年は枠の中のアルファベット1文字で表わされるのですが、大文字や小文字、書体や枠のデザインなどを変えることによって(たった26文字で!)何百年も対応してきたことに驚かされます。



SPY V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

本名はSir.Leslie Matthew(1851-1922年)
ビクトリア時代を代表する風刺画家で、イギリスでは現在でも根強い人気を誇ります。



ティーサービス V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ティーポット・シュガーボウル・ミルクジャグ(ミルクピッチャー)の3点セットのこと。
(上記にコーヒーポットを加えた4点セットやコーヒーポットにシュガーボウルとミルクジャグの付いたセットも有り)

どんなカップ&ソーサーにも合わせやすいシルバー(もしくはシルバープレート)のセットをひとつ持っているとオールマイティーに使えてとても便利です。
コーヒーポットの付いた4点セットは特にお勧め.。



ティーストレーナー V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

茶漉し。
ポットから紅茶を注ぐ時にカップに茶葉が落ちないよう、ティーストレーナーをカップに乗せてそこに紅茶を注ぎます。

もし初めて手に入れるのなら、シルバーもしくはシルバープレートのものがコーディネートしやすくお勧めです。



ティーナイフ V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ホテル等で供される現代のアフタヌーンティーではケーキ用フォークやスプーンを当然のように使用しますが 、少なくともアフタヌーンティーの習慣が始まったビクトリア時代にはティーナイフと呼ばれるバターナイフとナイフの中間のようなカトラリーがアフタヌーンティーで使用された唯一のカトラリーでした。
(ビクトリア時代のアフタヌーンティーはバター付きのパンや焼き菓子など指先でつまめる物が基本だった為、カトラリーはティーナイフ1本で充分だったのだと思われます)

ビクトリア時代のカリスマ主婦ミセスビートンの家政学に掲載されていたイラスト(アフタヌーンティーのテーブルセッティング)によると、ティーナイフはティープレート(とりわけ用の皿)の右側にセットされました。



ティープレート V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ティープレートはティータイムで供されるケーキやサンドイッチを取り分ける為の皿で、日本だとケーキ皿に相当すると思います。

ちなみにイギリスでケーキ皿(ケーキプレート)といった場合、取り分け用の小皿ではなくホールケーキが乗る大皿を指します。
ケーキプレートはサンドイッチプレートと呼ばれることもありますが、明確な違いはないようです。



トーストラック V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

イングリッシュ・ブレックファーストに欠かせないトーストラックは、見た目が優雅なだけでなくトーストを最後までカリッとした状態に保てる便利なアイテムなのですが、イギリスのトーストラック・・、特にアンティークのものはトーストを立てる部分の幅が狭く、日本の食パン(6枚切り/8枚切り)では使えない事があります。
そのような場合はサンドイッチ用の食パンをお試しください。

実はイギリスの一般的な食パンは日本のサンドイッチ用の食パンと同じくらいの厚さ(薄さ?)なので、サンドイッチ用の食パン(出来れば耳付きで・・)でトーストを作れば大抵のトーストラックは使用可能だと思います。

あまり多くはありませんが、アンティークのトーストラックでも日本の食パン(6枚切り/8枚切り)に使える幅のものもあるので、気に入ったデザインのものを見つけたらサイズを確認してみてください。

高さのあるものはレターラック、低めのものは名刺入れとして使ってもお洒落です。



トリオ V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

カップ&ソーサーにソーサーよりひとまわり大きいティープレート(ケーキ皿)がセットになったもの。

ティープレートはティータイムで供されるケーキやサンドイッチを取り分ける為の皿で、日本だとケーキ皿に相当すると思います。
ちなみにイギリスでケーキ皿(ケーキプレート)といった場合、取り分け用の小皿ではなくホールケーキが乗るくらいの大皿を指します。
ケーキプレートはサンドイッチプレートと呼ばれることもありますが、明確な違いはないようです。



バニティー・フェア・アルバム V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

創刊はVanity Fair は Thomas Gibson Bowles。
1869〜1914年まで毎週発行された雑誌のイラストを年毎にアルバムの形で出版したもので、イラストレーター陣は風刺画家として有名で今でも根強いファンやコレクターの多いSPYなど・・。
印刷方法は、独特な質感が魅力のカラードリトグラフ。

中のイラストは1枚づつバラバラにして販売される事が多く、本の形(VANITY FAIR ALBUM)で見つかる事は珍しいです。
絵柄によって値段は異なりますが、特にスポーツを題材にしたものは人気で高値(日本円で20万円くらい)で取引されています。



パブ V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

パブはパブリックハウスの略で、気軽にアルコールや食事をとることができるもう一つの我が家的な場所。

どんな田舎の村にも必ずあるパブはイギリス人にとってなくてはならない存在で、イギリス人は行きつけのパブを少なくとも一軒は持っていると言われています。
大抵のパブは犬と一緒に入れますが、なぜか子供はNG。
(最近増えてきたファミリーレストラン系パブは子供も入れます)



PUNCH(パンチ・マガジン) V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

イギリスのメジャーな大学の図書館には必ずあるといわれる、非常に有名な風刺の本。
創刊は1841年で1990年に廃刊されるまでの約150年間、毎年2回休むことなく発行され続けました。
(オリジナルは週刊ニュース。それを半年分ずつ1冊にまとめて年に2回発行)
そのイギリス人らしいユーモア溢れる記事には、歴史の教科書では語られることのない時代の真実が隠されているかも・・?

ところでPUNCHは当時の人気イラストレーターたちが挿絵を描いていたことでも有名で、日本では「不思議の国のアリス」のイラストで知られるビクトリア時代の風刺画家 John Tenniel(ジョン・テニエル)も数多くの挿絵を描いています。

また20世紀始めくらいまでは印刷に木版画を使用していた為にイラストに独特の味があり、イギリスではイラストを切り抜いて額に入れて飾る人もいるほど。

挿絵のないページがないほどイラストが豊富なので、歴史に興味がない方や英語が苦手な方でも充分楽しめると思います。



ピーターラビット / ビアトリクス・ポター V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ビアトリクス・ポター略歴

ヘレン・ビアトリクス・ポター(Helen Beatrix Potter)、1866年ー1943年 「ピーターラビットのおはなし」で知られる世界的に有名なイギリスの絵本作家。

1866年にサウスケンジントンで裕福な両親の元に生まれ、ビクトリア時代のお金持ちの子供たちの多くががそうであったように、ビアトリクスも学校には行かずに住み込みの女性家庭教師(カヴァネス)により教育を受ける等、何不自由なく育てられる。

子供時代から動物や自然を愛し、成人してからは環境保護運動に関心を持つようになり、後に友人が始めた環境保護運動ナショナルトラストに感銘を受け賛同。
その安定した著作権使用料と印税収入、両親の遺産等で湖水地方の土地を次々に買い取り美しい景観を守った。

彼女が手に入れた15の農場、4000エーカーの土地、多くのプロパティーは彼女の死後一旦夫に譲られた後に(彼女の遺言によって)ナショナルトラスに寄贈され、現在もナショナルトラストの管理下にある。

ビアトリクスが最も愛し晩年を過ごしたことでも知られる「ヒルトップ」では、家の中に絵本のシーンを見つけることが出来ファンならずとも興味深い。
(ビアトリクスはヒルトップを寄贈するに当たり、未来永劫そこに誰も住まないことを条件としたと言われる)

ヒルトップは一般公開されているが、建物が傷まないよう入場者数と見学時間が制限されている。(受付で時間の書かれた整理券を渡され、指定された時間に見学)

売店で日本語のパンフレットを購入可能。


ビアトリクス・ポターの作品

1902年 The Tale of Peter Rabbit(ピーターラビットのおはなし)
1903年 The Tale of Squirrel Nutkin(りすのナトキンのおはなし)
1903年 The Tailor of Gloucester(グロースターの仕たて屋)
1904年 The Tale of Benjamin Bunny(ベンジャミンバニーのおはなし)
1904年 The Tale of Two Bad Mice(2ひきのわるいねずみのおはなし)
1905年 The Tale of Mrs. Tiggy-Winkle(ティギーおばさんのおはなし)
1905年 The Tale of the Pie and the Patty-Pan(パイがふたつあったおはなし)
1906年 The Tale of Mr. Jeremy Fisher(ジェレミー・フィッシャーどんのおはなし)
1906年 The Story of A Fierce Bad RabbiT(こわいわるいうさぎのおはなし)
1906年 The Story of Miss Moppet(モペットちゃんのおはなし)
1906年 The Sly Old Cat(ずるいねこのおはなし)
1907年 The Tale of Tom Kitten(こねこのトムのおはなし)
1908年 The Tale of Jemima Puddle-Duck(あひるのジマイマのおはなし)
1908年 The Tale of Samuel Whiskers or, The Roly-Poly Pudding
     (ひげのサムエルのおはなし)
1909年 The Tale of the Flopsy Bunnies(フロプシーのこどもたち)
1909年 The Tale of Ginger and Pickles(ジンジャーとピクルズや」のおはなし)
1910年 The Tale of Mrs. Tittlemouse(のねずみチュウチュウおくさんのおはなし)
1911年 The Tale of Timmy Tiptoes(カルアシ・チミーのおはなし)
1912年 The Tale of Mr. Tod(キツネどんのおはなし)
1913年 The Tale of Pigling Bland(こぶたのピグリン・ブランドのおはなし)
1917年 Appley Dapply's Nursery Rhymes(アプリィ・ダプリィのわらべうた)
1918年 The Tale of Johnny Town-Mouse(まちねずみジョニーのおはなし)
1922年 Cecily Parsley's Nursery Rhymes(セシリ・パシリのわらべうた)
1929年 The Fairy Caravan(妖精のキャラバン)
1930年 The Tale of Little Pig Robinson(こぶたのロビンソンのおはなし)



ビクトリア時代 V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ビクトリア女王がイギリスを統治していた1837〜1901年の間。
ビクトリア時代は、初期(1837年から1850年)中期(1850年から1870年代)後期(1870年代から1901年)の3期に分類されることが多く、最盛期は中期の終わり(1860〜1870)頃。

ビクトリア時代の最盛期は丁度日英間の貿易が始まった時期でもあり、日本製の陶器や漆器、お茶やお菓子など様々なものがイギリスへ輸出され人気を博しました。
イギリス市場向けに作られたものには当時の日本では見ないデザイン、例えば漆器のティーセットなど興味深いものも多いです。
これらの日本趣味はその後フランスで花開くアールヌーボーへ多大な影響を与えました。

日本でもよく知られるアフタヌーンティーの習慣が始まったのもビクトリア時代のイギリスでした。



不思議の国のアリス V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

作者はルイス・キャロル(Lewis Carroll)1832年1月27日ー1898年1月14日)。
ルイス・キャロルはペンネームで、本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン(Charles Lutwidge Dodgson)。
本業の数学者として本を出版する時は本名を使用。

"不思議の国のアリス(原題:Alice's Adventures in Wonderland) "はアリスという名の少女がウサギを追って迷い込んだ不思議な世界での冒険を描いた1865年発行の児童文学で、主人公アリスのモデルは彼の勤めるオクスフォード大学の学寮長の娘"アリス・リデル(Alice Pleasance Liddell)"。

ところで・・
フロックコートに身を包み手にした懐中時計を覗き込むウサギのイラストに覚えのある方も多いと思います。
1865年に初版が発行されて以来、国内外の数多くのイラストレーターたちによって挿絵を描かれてきた不思議の国のアリスですが、日本では特にジョン・テニエル(John Tenniel)のものが有名です。
ジョン・テニエルはビクトリア時代を代表する風刺画家の一人で、PUNCH(1841-1990年)でも多くのイラストを描いています。

1872年"鏡の国のアリス"を出版。



ブレッドフォーク V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ブレッドボードの上などで切り分けたパンを取る専用のフォークです。
素手を使わずパンを取り分けられて見た目にもスマート.

形や大きさがアンチョビーフォークと似ているので、間違わないように注意して!



ブレッドボード V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

パンを切り分ける為の板。
麦の穂など素朴で可愛いなレリーフのものが多く、カントリーキッチンに欠かせないアイテム。



ホットウォータージャグ V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

お湯用のジャグ。

イギリスのティーハウスなどでポットで紅茶をオーダーすると、ミルクジャグとシュガーボウルと一緒にホットウォータージャグが運ばれてくることがあります。
このお湯は濃くなり過ぎてしまった紅茶を薄める時に使います。

シルバーシルバープレート、ピューター・陶器など様々な素材のものがあります。



ボナムス(Bonhams) V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

1793年、ロンドン設立の世界的に有名なオークションハウス。



郵便(ポストカード) V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

1840年 イギリスで1ペニー郵便制度が導入され距離別料金で受取人払いだった料金体系が全国均一料金で(切手による)差出人前払い(半オンスまで1ペニー)に改められ、それまで郵便の受け取りが難しかった貧しい労働者階級の人々も郵便を送れる(受け取れる)ように・・。

1870年 ホストカード(葉書)の登場、料金は半ペニー。
発売当初、内容が他人から見えてしまうポストカードに人気が出るとは思われてませんでしたが、封書の半額で送れることが功を奏して発売初年度に7000万枚ものセールスを記録。

1894年 片面を宛名専用とすれば通信欄に絵を入れることが可能に・・。

1904年 宛名に関する規制が緩和され宛名と通信文の同一面への併記が認められ、現在のような裏面全てが絵(写真)のポストカードが作られるように・・。



マグカップ V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

日本では受け皿のない持ち手付きのカップを指しますが、イギリスではそれらは単に"マグ"と呼ばれます。



マザーオブパール V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

その名の通り真珠のお母さん、真珠貝のこと。

現在は希少なマザーオブパールですが、アンティークならマザーオブパールを贅沢に使用したカトラリーを手に入れる事も可能です。



ミセスビートン (Isabella Mary Beeton) V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

ミセスビートンの略歴
旧姓はMayson、1836年3月12日生まれ。
1856年に人気雑誌の発行者 Samuel Orchart Beeton と結婚、Hatch End(ロンドンの中心から北西に約20km)に住む。
Hatch End に住んでいた1857年に不幸にも最初の子供を気管支の病気で亡くすが、その2年後に次の子供を授かる。(共に男子)
この頃イザベラ(ミセスビートン)は夫の出版する雑誌で料理の記事を書き始める。
1861年10月、彼女が婦人雑誌の付録として書いた記事(1859−61年)が Mrs.Beeton's Book of Household Management として  S. O. Beeton Publishing(夫の出版社) から発行される。
初年度の売り上げは6万部。
イザベラは4人目の子供を出産後、1865年2月6日産褥熱が原因でこの世を去る。
わずか28歳の若さであった。

イザベラの亡くなった翌年、夫のサミュエルの出版社は破綻し全ての出版物の著作権を譲渡することを強要された為、(破産を避ける為に)彼は Ward and Lock(現Ward.Lock.&.Co. Ltd.) に経営権を明け渡し経営陣として雇われる。
その後も Ward Lock & Co は ミセスビートンの本を発行し続けるが、同社はオリジナルバージョン(Mrs.Beeton's Book of Household Management )だけでなく 購買層や時代に合わせた様々なバージョンを製作した為に同タイトルの本であってもイラストや内容が違うものが存在する。



ミセス・ビートンの本 V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

1861年10月、ミセスビートンは彼女の最初の本『Mrs.Beeton's Book of Household Management(ミセスビートンの家政学)』を出版。
これは1859ー61年にかけてイギリスの人気婦人雑誌の付録として掲載された彼女の記事を一冊の本にまとめたもので、本が発行された時彼女は若干25歳でした。
そのわずか4後に彼女はこの世を去るのですが、彼女の本はその後も版を重ね続け、今でもイギリスでは(今で言う)カリスマ主婦として有名です。
もっとも正確には「カリスマ主婦」ではなく「カリスマ編集者」だったというのが正しいかもしれませんが・・。
あまり知られてはいませんが、実は本で紹介されているレシピは彼女自身によるものではなく読者の投稿だったようです。

彼女の本の特筆すべきところは料理の作り方は勿論、素材の選び方から美しい盛り付け方法メニュー例、珍しいところでは野生動物のさばき方など等、ビクトリア中期の主婦にとって必要な情報が余すことなく盛り込まれているところです。
当時主婦の仕事について総合的に書かれた本はなかったので、彼女の本は多くの女性たちに熱烈に支持をされ、発売わずか1年で60,000部を売り上げるベストセラーとなりました。
これは当時としては驚異的な売り上げでした。

ところでミセスビートンの本の面白さのひとつに「時代に合わせた編集」があり(編集と出版は1866年から Ward Lock & Co )、そしてそれこそが彼女の本がいつの時代も色あせることなく受け入れられてきた最大の理由だと思います
例えば1900年頃までに発行された本にあったウサギのさばき方はその後記載がなくなり(後に復活)、カラー写真が普及し始めると従来のイラストを減らしカラー写真を取り入れる等・・。
また少なくても1945年までは本の始まりと終わりの部分に数ページに渡って広告が掲載され、その時代を反映した広告も非常に興味深いと思います。

オリジナル版を編集して安価版や料理に的を絞った版などが出版されたこと、またたとえ同タイトルであっても発行年が違うと内容やイラストが変わることからコレクターの多いアイテムです。
カラーページ(イラスト)に欠けがある場合があるので注意が必要です。

※当店で扱っているミセスビートンの本は(特に記載がない限り)カラーページの欠けはありません。


1930年発行のミセスビートンの本一覧 V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

 タイトル 総頁数  レシピ数 イラスト数
 カラー 白黒
 Mrs.BEETON'S
HOUSEHOLD MANAGEMENT
1,680P 4,000以上  32点 約700点
  Mrs.BEETON'S
FAMILY COOKERY
 896P 約3,000 20点 約100点
  Mrs.BEETON'S
EVERYDAY COOKERY
768P 2,500以上 16点
  Mrs.BEETON'S
ALL-ABOUT COOKERY
640P 2,000以上 12点
  Mrs.BEETON'S
COOKERY BOOK
384P 1,200以上 8点 約200点
  Mrs.BEETON'S
COOKERY
256P 約650 合計で約100点
  Mrs.BEETON'S
COOKERY (雑誌)
128P 約350


イギリスでは本から切り離したイラストページを額に入れ、アートとして販売されていることも多いミセスビートンの本の料理のイラスト。
なぜか本1冊の値段よりイラスト1枚の方が高額なことも・・。

印刷方法はChromolithic Colour Prints もしくはカラード・リトグラフ。
現代の印刷物とは違ったニュアンスのある質感が魅力。



ミントン V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

1793年にトーマス・ミントンによって創業されたイギリスの陶磁器メーカー。
1856年に英国王室御用達に・・。

ビクトリア女王が初めてミントンの陶磁器を手にしたのは1940年アルバート公とのご成婚の年で、それ以来ミントンは女王の大のお気に入りとなり、例えばミントンが1855年のパリ万博(Exposition Universelle de 1855)に出品した「ビクトリアストロベリー」は王室のみに納められていたほど。(なんと100年以上も!)



モールド V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

型のこと。
ジェリー(ゼリー)モールド・チョコレートモールド・アイスクリームモールド・ビスケットモールド・パイモールドetc.・・、少し変わったところではキャンドルモールドまで様々なものがあります。
素材としては陶器やガラス、木、ホーロー、銅、ブリキ等。

安価なストーンウェア(陶器製)のものが出回る以前、モールドは熟練の職人によってひとつひとつ手作業で作られていました。
彼らの作った繊細かつゴージャスなモールド、特に19世紀の銅製のものはイギリスでは高値で取引されています。(日本円で10万円以上するものも珍しくありません)

ビクトリア時代に出版されたミセスビートンの本の中でモールドで美しく型取られたお料理のイラストが紹介されているので、興味のある方はぜひご覧ください。



ローズボウル V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

日本で"ローズボウル"と呼ばれているものは、イギリスでは"Posy Holder"に当たります。

Posy Holder:
両手にすっぽり収まるほどのサイズで、ボウル部分には花を安定良く生ける為のネットや小さな穴が沢山開いたガラスがセットされています。

ローズボウル:
Posy Holderよりずっと大きく、ボウル部分にはネットもガラスもありません。
イギリスでは"ローズボウル"はテーブルウェアの一部と考えられており、大きなお屋敷のディナーでは欠かせないものです。



ローリングピン V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

食べ物を伸ばしたり砕いたりする道具、めん棒。

19世紀どこの家庭でも見られた木製のローリングピンは、食べ物に色や匂かないように楓製でした。
高価でしたが陶製のものもよく使われ、中に水を入れられるタイプはパイ生地など生地を冷たい状態で扱いたいものに重宝しました。

溝のあるものはオートミールや塩を砕く為のものです。



ロイヤルアルバート V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

1896年にトーマス・ワイルドとトーマス・クラーク・ワイルドの親子により、陶磁器の街として有名なイギリスのストーク・オン・トレントで創業。

社名の「アルバート」はビクトリア女王の夫アルバート公と彼らの孫アルバート・ジョージ王子(後のジョージ5世)から拝借したもの。
創業翌年の1897年にビクトリア女王即位60周年の記念品を依頼されえるという幸運に恵まれ、1904年には英国王室御用達の証であるロイヤルの称号を与えられロイヤルアルバートとなりました。

代表作は「オールド・カントリー・ローズ」(1962年発表)で、このカップ&ソーサーは総生産で1億ピース以上の大ベストセラーとなりました。



ロイヤルドルトン 〜ビクトリアンキャットの歩き方〜へ戻る

1815年ジョン・ドルトンがジョン・ワットとの共同出資でロンドンで創業したイギリスのの陶磁器メーカー。
1901年にエドワード7世にロイヤルの称号を与えられました。

現在はミントンとロイヤルアルバート、ロイヤルクラウンダービーを傘下におさめる世界最大の陶磁器メーカーのひとつ。



Robert Wornumのピアノ V-Cat 的アンティーク事典トップに戻る

Robert Wornum は現在も使われているアップライトピアノの重要なメカニズムを作った人物で、彼のピアノは博物館(Ediburgh University Collection Historic Musical Instruments)にも収められているほど歴史的価値が高いものです。

当店で扱っているピアノ1840-50年製造のもので、博物館に納められているものと同時代のもの。(博物館のピアノはローズウッドで作られていますが、当店のものははマホガニーとなります)





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